Oxford comma と生ずる誤解について (2)
「ベーコンエッグとトースト」か「ベーコンとエッグトースト」か?
次の例を見てみましょう(これもよく引き合いに出される例です)。
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We had coffee, bacon and eggs and toast. (13)
これは、Oxford comma の入っていない状態ですが、「ベーコンエッグ」なのか「エッグトースト」なのか、あいまいですね。お腹に入ってしまえば同じなんですが、やはりここはきちっと表現したいもので、そんなときに役に立つのが Oxford comma です。
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We had coffee, bacon and eggs, and toast. (14)
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We had coffee, bacon, and eggs and toast. (15)
つまり、(14) では「ベーコンエッグとトースト」となり、(15) では「ベーコンとエッグトースト」になるわけです。
また、bacon、eggs、toast をすべて単品料理として食べたと言う場合は、やはり Oxford comma を使って
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We had coffee, bacon, eggs, and toast. (16)
ということになりますね。
ここでも、Oxford comma を使う・使わないにかかわらず、誤解のないような表現を考えてみましょう。
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We had coffee, toast(,) and (baked) bacon with eggs. (17)
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We had coffee, bacon(,) and toast with eggs. (18)
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We had coffee, toast, bacon(,) and some eggs. (19)
といった言い方ができます。
(17) では、toast という要素を先に持って来ることで孤立させ、bacon と eggs を隣接させ関連付けようとする意図が働いています。and の代わりに前置詞 with を使って結びつきを強めています。(18) では、bacon を孤立させ、eggs と toast を関連づけるようにしています。
(19) は、eggs の前に some をつけることで、どの要素も関連し合わないようにし、それぞれ単独の一品として食べたという印象を与えています。
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