However vs But ―その違いとは? (2)
Last update December 18, 2024
However と But のニュアンスの違い
次に、However と But のニュアンスの違いについてみてみましょう。
たとえば、学生などに「もっと成績を上げなさい」ということを英語で言ってみると、
You must improve your grades.
といった文章が考えられますが、これを、もっと相手の立場に立って話をしようということになると、「あなたは良い生徒だけど、成績をもっと上げたほうがいい」といった言い方をするかもしれませんね。
その内容をそれぞれ However と But を使って表現してみましょう。
You are a very good student; however, you could improve your grades.
You are a very good student, but you could improve your grades.
ここで、However と But の微妙な違いが出てくるわけです。
However のほうは、前の節である「You are a very good student」を修飾していますから、「良い生徒であるという部分をきちんと考慮している(=わかっている)」という暗黙のメッセージになります。つまり、その部分について「打ち消し」をするのではなく、それに追加してこういうことを言いたいというわけです。
ですから、相手にとっても、「自分のことをわかってくれたうえで言ってくれている」という気持ちが伝わるかもしれませんが、But のほうは、「良い生徒」だという点にはあまり重きが置かれません。「良い生徒」かもしれないけどそれは関係ないんだ、結果がすべてだ、といったようなちょっと冷たいものが感じられるかもしれません。
もっと一般的に言うと、However では、前の節の内容の余韻を残しながら、後に続く内容に移行するのですが、But にはそういった余韻を残さず次に続くので、次に来る節の内容に、よりインパクトやショックを感じさせることができるということが言えるでしょう。
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