肩身の狭い「アメリカ英語」前述のオーストラリア人の「キミの英語はアメリカンだね」のコメントもさることながら、クライアント企業の現地子会社の中でも圧倒的に力を持っているのがヨーロッパ勢でした。大企業なので、もちろんアメリカにも子会社はありますが、なんだかヨーロッパに押されておとなしくしている印象でした。前述のモータースポーツの関連で、フランスに出張することがありましたが、そのイベントの際に、フランス現地子会社の女性とホテルが同室になり、いろいろ話をする機会がありました。どんな話をしたかは覚えていませんが、そのとき彼女に、「英語はイギリスの言葉なのに、なぜイギリス英語ではなくアメリカ英語を使うのか」という質問を受けたのを覚えています。 かなり昔のことなので、今では状況も変わっていると思いますが、「フランス人はアメリカンが嫌い?」という印象を受けたこともあります。イベント会場の受付担当のフランス人の態度がアメリカ英語を話す記者に対してやけに冷たく、そのアメリカ人は、とうとう入場許可されずに追い返されていました。ところが、その後に来た下手な英語を話す日本人男性には優しく応対していたことも対照的でした(まあ、詳しい事情はわからないので、なんとも言えませんが…)。 そういうこともあり、だんだん、イギリス英語に対する興味が湧いてくるようになったわけです。 調べてみると、世界でアメリカ英語を教えているのは、日本と韓国くらいで、後はほとんどイギリス英語らしいということもあり、(当然アメリカ英語の影響は大きいとは言えますが)世界の主流はイギリス英語なのではないかと思ったものです。 その後、その企業が行った管理職向けの社内セミナーで、イギリス人のコンサルタントを招くということがあり、またしても、そのコンサルタントのアテンドを仰せつかり、休日の京都観光にもお付き合いし、いろいろ話をする機会がありました。そこで私が「イギリス英語に興味がある」という話をすると、「2か月くれたら、あなたの英語をイギリス英語に変えてあげるよ」と言われたりして(実際にコーチングをお願いすることはありませんでしたが)、イギリス英語に転向しようと決意したわけです。 いざ「イギリス英語」へ「イギリス英語」への転向と言っても、専門学校に通うとか、イギリス人講師に教えてもらうということではありません。「独学」は自分の十八番(おはこ)でもあるので、映画やドラマを観て真似をしたり、書籍などを使って自分で研究するわけです。そうこうしているうちに、あるアメリカ人に「彼女の英語はあんなにもっとも、それは、発音やイントネーションのレベルのことであり、語彙や文章表現までは意識していませんので、完全なイギリス英語とは言えないでしょう。別のイギリス人には、「そう言われると、イギリス英語に近いわね」と言われたこともあり、人の感じ方はいろいろというのか、なかなか手ごわいものがあるようです(笑)。 また、イギリス英語と言っても、自分で感覚的にとらえてやっていただけなので、後から気づいたのですが、いつの間にか、ニュージーランド英語の こういうこともあり、もっと正確に各国の英語の特徴を押さえておきたいと思うようになり、「世界の英語」というコーナーを作ったわけです。 このサイトのコンテンツは、もともと、姉妹サイトである「英語雑貨屋」で展開していたのですが、そのうちの基本的な部分は「英語雑貨屋」に残し、一般的な英語学習者には専門的すぎると思われる内容をここに移行しました。 ちなみに、もっと基本的な特徴を知りたいという方はこちらをどうぞ。 英語雑貨屋「世界の英語」 そして今は「無国籍(?)英語」その後は、性格的に「飽きっぽい」のか、標準的なアメリカ英語やイギリス英語ではなく、スコットランド英語やウェールズ英語などのクセのある英語に興味を持つようになってきました。よって、今では、いろんな国の特徴が入り混じった英語になっているのではないかと思います。しかし、別に、どこかの英語に特化しなければならないというルールもないわけで、しかも、英語を母国語とする人間でもないので、どこにも属さない英語でもいいのではないかと居直っています。 |